KOMWORK

第十六章 凍えたノイン

=====サンクの書=====

真相に近きものにその全貌は見えず。

東山

「あれっ、ウィンチェスター大佐じゃないっすか」
 フラフラとシーザがノインの仕事部屋の前にやってくると、
そこには滅多に見かけることはない、上司である金髪の女性の姿があった。
「あら、中尉じゃない。久しぶりね」
 名をローザというこの女性は、無表情のままシーザに向かって淡々と答える。
「何してんすかこんなところで」
「上層部からの命で、今日からこの特攻軍に移ることになったのよ。
大将に事前には知らせが届いていたはずよ」
「ふーん。あ、大将帰ってきてました?何時間か前に
火山が変だとか行ってぶっとんでっちまってたんですけど」
 そう言ってシーザは目の前にあるドアノブに手をかける。
と、途端にローザが口を開いた。
「帰ってきてはいらっしゃるけど、開けないほうがいいわよ。
中はただでさえも暖かいこの環境に灼熱地獄だから」
「は・・・?」
「火山の火口でなんでもレイクォーラの使いと鉢合わせになったらしくて、
氷付けにされたんですって。まあ、火口だったから幸いにして相手を
追い払ったことには追い払ったらしいんだけど」
「氷付けか・・・はは・・・アイツにとっちゃいい拷問だったんすね・・・」
 扉の前で真っ白になりながら話を聞いていたシーザが
引きつった笑顔を見せると、ローザも大きなため息をつく。
「寒いのが弱点なんだからしょうがないわね。
まだ中で凍えてるでしょうから、しばらくそっとしておいてあげなさい」
「そっすね・・・」

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